パッシブハウス設計による超エコハウス
東京都板橋区に在る「板橋の家」は、軒の出が深く階高や軒高を抑えた佇まいの超エコハウスです。
深い軒に低い階高の佇まいと積極的な日射取得を同時に求める設計は、エコハウスとして少し遠回りのスタンスです。日射熱量のゲインとロスのギリギリをせめぎあい最良の折り合い点を寸法におとせる点は、パッシブハウス設計の考えを基にしているからだと思います。
エコハウスは相当な高感度です。例えば、冬場日中の日射取得でうれしいほど顕著に室内温度をあげることができます。また、家電や住人の体から放出される熱、いわゆる内部発熱が蓄熱され室内の温熱環境の安定を担います。
オープンなプライベート空間
南面は、より積極的な日射取得を狙い大開口の窓を設け、取得した熱の損失を抑えるため木製窓のスマートウィンを使いました。日射遮蔽機構は木製造作ガラリを配置し、この建物に似合った木製の防犯雨戸としての役目も果たします。
また、この南面は通りから建物を挟んで配置しているので、オープンな作りでありながらもプライベート感が保たれているので、外と中をつながる工夫を凝らしています。東京の空でもこういった空間が作れたという特別感を感じます。
エネルギー自給率168%
本邸は発電と蓄電を装備していて、エネルギー自給率がおおよそ168%です。「ここは本当に東京の空か?」と驚かされます。東京ゼロエミ住宅の水準A認定(当時は水準3)なので、東京都の期待以上の効果が見て取れます。
本邸に住めば、すでにエコライフが成立しているといえるのですが、お施主は、エコライフの高みをどんどん発見して楽しんでいる様子をお聞きすると「エコハウスの神髄はまさにこれだ」「弊社が第一にお届けしたいことはこれだ」と気付かされます。
SPEC
暖房需要 13.75kWh/㎡・年
冷房需要 22kWh/㎡・年
気密性能 C値換算 0.15 *合板気密は制震テープ
Ua値 0.19
エネルギー自給率 おおよそ168%(太陽光発電4.0kWh、蓄電池7kWh)
文・依田 忠道/PASSIVESCAPE Architbuild
今までにないような快適で格別な住み心地。” 他にないこの特別が当たりまえ ” をお届けしたい。
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