【子ども向け】地震が起きたらどうする?取るべき行動や備えを解説

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地震大国日本ではいつ何時地震が起きるかわかりません。

子どもがいるご家庭では、子どもが一人でいるときに地震が発生することもあり得るでしょう。今回は、子どもがいるご家庭に向けて、地震への備えについて具体的に解説していきます。

子どもが一人でいるときに地震が起きたらどうする?

子どもが一人でいるときに地震が起きたときは、身の安全確保を最優先させるようにしましょう。屋内にいる場合と、屋外にいる場合、その他のケースにわけて具体的に解説していきます。

屋内にいる場合

地震発生時に子どもが自宅に一人でいる場合、以下2つのことを考える必要があります。

  • 安全な場所への移動:まず地震が起きたら、速やかに家具や壁から離れ、テーブルの下などの安全な場所に移動しましょう。テーブルがない場合は、部屋の中央でしゃがんで頭を守るダンゴムシのポーズを取ります。このポーズをとると、頭と首を手で保護する姿勢になるので、地震の揺れや落下物から身を守る効果が期待できます。
  • キッチンまわりの安全を確保する:地震が起きた際に危険なエリアとなる代表例がキッチンです。食器や鍋、包丁などが落下する危険性があるからです。また、ガスコンロなどの火元があるので、火災発生のリスクが高い場所でもあります。

また、地震が起きた際にトイレやお風呂にいる場合は、すぐにドアを開けて、必要に応じてすぐに避難できるようにします。ドアを開けておくことで、ドアが変形して閉じ込められるリスクを軽減可能です。

屋外にいる場合

地震が屋外で発生した場合、子どもが取るべき行動は以下の3つです。

  • 建物や塀から離れる:地震が起こると、建物やブロック塀、大きな看板などが倒壊する危険性があります。そのため、建物や塀から少なくとも数メートル以上は離れて避難しましょう。
  • 市街地では建物以外の倒壊にも注意する:市 街地では、電柱や信号機、自動販売機などが転倒するリスクもあります。転倒のリスクが大きいものからはなるべく離れて、できるだけ広い空間を確保しながら行動しましょう。
  • 公園や広場などに移動する:公園や広場は、周囲に倒れてくる物が少ないため比較的安全とされています。もし地震発生時に、近くに公園や広場があるなら、その中でもなるべく中央に近いところでダンゴムシのポーズを取り、頭を守るようにしましょう。

その他

バスや電車に乗っている場合

バスや電車内で地震に遭遇した場合は、以下3つのことが重要です。

  • 落ち着いて行動する:地震が起きた際の初動では、まず冷静になることが重要です。突然の揺れによるパニックは、混乱を招き、さらなる危険を生じる可能性があるからです。多数の乗客が一斉にパニックに陥ると、大きな二次災害を引き起こしてしまうかもしれません。
  • 運転手や車掌の指示に従う: 運転手や車掌は、地震などの災害時の対応について定期的な訓練を受けています。したがって、自分勝手な判断で行動をせずに、運転手や車掌の指示に従って行動するようにしましょう。
  • 手すりをしっかりと持つ:車内での転倒を防ぐためには、手すりやつり革をしっかりと握ることが有効です。つり革や手すりを握っておけば、揺れの予測が難しい地震でも転倒による怪我のリスクを減らせます。可能であれば、空いている座席に座ることも有効です。座席に座ることで転倒のリスクを減らし、身体への衝撃を最小限に抑えられるからです。

エレベーターに乗っている場合

エレベーター内で地震に遭遇した場合は、以下3つのことが重要です。

  • 緊急通報装置を使用する:日本の建築基準法では、新たに建てられる建物のエレベーターには緊急通報装置の設置が義務付けられています。地震が発生してエレベーター内に閉じ込められた場合は、緊急通報装置を使用して自分の存在をまわりに知らせるようにしましょう。
  • 非常用収納BOXを活用する:近年のエレベーターには非常用収納BOXが設置されていることもあり、BOXの中には食料や水、簡易トイレ、ブランケットなどが収納されています。地震によってエレベーターが長時間停止した場合でも、収納BOXを活用すれば生存率を大幅に高められます。
  • 非常停止ボタンは使用しない:地震が起きた際には、エレベーター内の非常停止ボタンの使用は避けましょう。非常停止ボタンを押すと、エレベーターがその場で止まってしまい、救出がかえって困難になることがあるからです。エレベーターには通常、地震を感知すると最寄りの階で停止し、ドアを開ける機能があります。まずは、この機能を信頼して、落ち着いて待機することが大事です。

山や海にいる場合

山や海にいる場合は、それぞれ以下のことに注意しましょう。

  • 山では落石や地滑りに注意する:山中で地震が発生した際の最大の危険は落石や地滑りです。そのため、地震発生直後は大きな岩や強固な構造物の近くに避難しましょう。また、地震発生後も落石による二次災害の可能性があるので、なるべく開けた場所に移動することを心がけましょう。
  • 海岸では津波に注意する:海で地震が発生した際の最大の危険は津波です。津波は地震発生から数分から数十分で到達する可能性があるので、地震発生後は迅速に高台や内陸部に避難しましょう。津波は一度の波だけでなく、複数回にわたって来ることもあり、しかも最初の波が最大とは限らないので、油断せずに避難することが大事です。

やってはいけないこと

地震が起きたときにやってはいけないことは、身を危険にさらす行為です。

たとえば屋内で地震に遭遇したときは、家具などの倒壊するものの近くに隠れることは大変危険な行為です。また火災が発生している場合は消火活動よりも、逃げることを優先しなければならないケースもあります。倒壊した家具や建物に火が燃え移って火災が一気に拡大する可能性もあるからです。

一方で地震直後にむやみに外に飛び出すことも避けたほうがよいでしょう。落下物や破片によって怪我をする可能性もあるからです。外に出るときは一旦外の様子を見てから動くようにしましょう。

屋外にいる場合は、あちこち動き回らずに安全な場所を見つけて避難することを優先しましょう。「何が起きているのだろう」と興味本位で危険な場所に近づくことも避けましょう。まずは建物の倒壊や火災に巻き込まれにくい開けた場所を目指すことが大事です。

揺れがおさまってから取るべき行動

揺れの後に適切な行動をとらないと、二次災害に遭遇するかもしれません。二次災害から実を守るためには、以下のような行動をとることが大事です。

津波から身を守る

地震が起きたあとの二次災害として、最も大きな被害をもたらすのが津波です。そのため、特に海岸沿いにいる場合は、まずは津波から身を守ることを第一に考えましょう。

そのため、地震発生後は津波に関する警報や注意報が発令されていないかを確認することが大事です。

もし大きな津波が予想される場合は、津波から身を守れるように高台を目指して避難しましょう。このとき津波浸水想定地域の外にある高台を目指します。

海辺にいる場合は、情報を確認してから逃げていると間に合わない可能性があるので、地震がおさまったら速やかに高台を目指して動くようにしましょう。高台が近くにない場合は、できるだけ丈夫な建物の3階以上を目指して逃げます。

火災から身を守る

津波の心配がない場合に最も警戒すべきことは、火災から身を守ることです。過去の震災でも、揺れの直後は生き延びていたのに、火災によって命を落とした例は少なくありません。

地震の直後で屋内が安全だと判断できるなら、火元を確認しましょう。

特にキッチンや暖房器具の火元を迅速に確認して、ガスコンロの火がついたままであれば速やかに消火し、暖房器具は電源プラグを抜くなどしておくことで火災のリスクを大きく軽減できます。可能であれば、一旦ブレーカーを落として通電火災を防ぐようにしましょう。

すでに火が出ている場合は速やかに消火することが重要です。短時間のうちに消火できれば延焼のリスクをかなり抑えられるからです。油火災の場合、水をかけるとかえって危険なので、消化器を用いるか、蓋などで酸素を遮断することで消火します。

一方で初期消火が難しい状況なら、生命の安全を優先してすぐに屋外に避難するようにしましょう。

緊急避難場所に避難する

津波も火災も心配ない場合でも、建物や家具の倒壊などの二次災害のリスクが考えられるので、一旦緊急避難場所に避難するようにしましょう。緊急避難場所として指定されているのは、公園や広場、学校などです。まずは最寄りの公園や学校を目指して避難するようにしましょう。

避難時には高さのある家具が転倒したり、天井からの落下物があったりすることが考えられるので注意が必要です。日本の家屋は建築基準法により耐震性が考慮された設計になっていますが、強度の低い壁や柱を避けて避難することも重要です。

また、ドアが開かない場合は、安全を確認した上で、窓などの代替出口を利用することも検討しましょう。

屋外で被災した場合も、まずは開放的な場所や公園、広場などを目指して、避難場所までの適切なルートを把握するように努めましょう。ビルのガラスが落下する危険がある都市部では、建物から離れた避難経路を選ぶことも大事です。

また、倒壊の恐れのある建物にはできる限り近づかないようにして、速やかに安全な場所へ移動するようにしましょう。

余震に備える

大きな地震に必ずついてくるのが余震です。余震は数時間後から数週間、数ヶ月にわたって続くことがあります。余震によっては、最初の地震と同等またはそれ以上の強さで発生する可能性もあるので、常に警戒が必要です。

余震発生時は、最初の地震発生時と同様の対策が求められます。

たとえば、揺れを感じたらすぐに安全な場所に身を隠し、落下物やガラスの破片から身を守ることが重要です。最初の地震で被害が少なく、自宅で待機する場合でも、大きな余震に備えて、家具の固定の見直し、水や食料などの確保、避難計画の見直しをしておくとよいでしょう。

デマに気をつける

近年では、大きな災害の後にSNSなどを通じてデマが流布されることがあります。そのため、地震発生後は信頼性の高い情報源を頼って行動するようにしましょう。信頼性の高い情報源の代表例はラジオやテレビによる公式なニュース放送です。

特にラジオは電池や手回し式のものであれば、停電時にも使用できるので、地震発生時には重要な情報源となります。NHKや民放各局では、地震発生時に迅速に情報を提供する体制を整えており、避難情報や交通状況などの重要なアナウンスをしてくれます。

また、インターネットやスマートフォンアプリを使用する場合も、気象庁や自治体の公式ウェブサイトなど、信頼できる情報源から情報を得るようにしましょう。SNSでも正しい情報を取得することは可能ですが、画像や動画を合成したフェイクが流れることも多いので、慎重に情報を見極めることが求められます。

子どもがいるご家庭向けの地震に対する備え

子どもがいるご家庭では、大地震に備えて以下のことを事前にやっておきましょう。

  • 家具の転倒防止をしておく
  • 防災訓練をしておく
  • 避難場所へのルートを確認しておく
  • 非常持ち出し袋を準備しておく

子どもは自分の安全を確保する能力が大人に比べて低いため、親や保護者が適切な対策を講じて準備しておく必要があります。

家具の転倒防止をしておく

家具の転倒は、特に子どもには大きな脅威となります。

そのため、家具の安全確保は非常に重要です。家具の転倒防止対策として、主な対策を3つ挙げます。

  • 突っ張り棒を利用する:突っ張り棒は、背の高い家具を固定するために非常に効果的です。家具と天井との間に突っ張り棒を設置することで、家具が前方に倒れるのを防げるからです。
  • 固定ベルトを活用する:家具と壁を固定ベルトで繋ぐことによって、家具の転倒を防ぎます。特に、転倒すると危険なテレビ台や本棚などには、家具の背面から壁に向かって固定ベルトを取り付けると転倒防止に効果的です。
  • 耐震ジェルマットの使用:家具や家電の足元に設置することで、地震の揺れによる家具の滑りを防ぎます。耐震ジェルマットは、特にガラス製品や陶磁器などを置く棚で用いると効果的です。

防災訓練をしておく

地震発生時に家族全員が迅速かつ適切に行動できるようにするため、防災訓練は非常に重要です。

特に、子どもがいる家庭では、防災の重要性を子どもにも理解させる絶好の機会となります。

  • 家族での行動計画を作成する:地震が起きた際の具体的な行動計画を家族で共有しましょう。例えば、「地震が起きたら、まず机の下に隠れる」「揺れが収まったら、家族が集まる場所を決める」「非常口や避難ルートの確認」などです。これらの行動計画は、年に少なくとも1〜2回は家族で確認し、必要に応じて更新することが望ましいです。
  • 子ども向けの訓練を実施する:子どもに対しては、恐怖を与えないように注意しつつ、遊び感覚で防災訓練を行う方法が効果的です。また、子どもが自分でできる行動と、大人のサポートが必要な行動を区別し、それぞれに対しての具体的な指示をしておくことが重要です。

避難場所へのルートを確認しておく

災害発生時に迅速かつ安全に避難するためには、事前に避難場所へのルートを確認し、家族全員で共有しておくことが不可欠です。

特に、子どもがいる家庭では、子どもの目線で安全な避難ルートを選定することが重要です。

  • 避難場所を選定してルートを確認する:最寄りの避難場所を地図上で確認し、そこへの最短ルートを特定します。加えて、最短ルートが災害により通行不可能になったときに備えて、複数の代替ルートも考慮に入れておきましょう。また、ルート上に不安定な建物や川沿いの道などの危険箇所がないかを事前に把握して、子どもが安全に避難できるように計画を立てます。
  • 実際に避難場所まで歩いてみる:実際に歩いて避難ルートを確認することも効果的です。実際に歩くことで、子どもが避難ルートを覚え、災害時に自身で行動できるようになるからです。
  • 避難所情報を更新して共有する:避難場所の情報を定期的に確認して、最新の状態に保つことも重要です。地域の防災マップや自治体のウェブサイトを活用し、避難場所の変更や新しい情報がないかを定期的にチェックして家族と共有しておきましょう。

非常持ち出し袋を準備しておく

災害時の緊急避難に備えて、家族それぞれの非常持ち出し袋の準備と定期的な点検が欠かせません。

特に子どもがいる家庭では、子どもの成長に合わせた持ち物の更新も重要です。

  • 最低限の持ち物を準備する:非常持ち出し袋には、最低3日分の水、非常食、携帯ラジオ、懐中電灯、予備の電池、マッチやライター、簡易トイレ、毛布、着替え、感染症対策用のマスク、手指消毒剤など最低限のものを入れておきましょう。
  • 子ども用の持ち物も準備する:子ども用の非常持ち出し袋には、子どもの年齢や特性に合わせたものを追加します。たとえば、着替え、子ども用の非常食、水筒、子どものお気に入りのおもちゃ、子どもの身元を示す名札や連絡カードなどです。

非常持ち出し袋の中身は、少なくとも年に1回は点検し、消費期限の近いものを新しいものに交換しておきましょう。また、子どもの成長に合わせて、衣類のサイズを更新するなどの調整も必要になります。

地震が起きた時に子どもを守るために

地震発生後の対策を考えることは、子どもを地震から守るために重要ですが、何よりも大事なのは地震が起きたときの被害を最小限にすることでしょう。

そのためには、日頃から家屋に対して適切な地震対策をしておくことが有効です。

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